2022年の1年間、大切に使ってきたモノたちを表彰します。
この企画はいつも拝見しているブログの各処で「今年一年買ってよかったモノ」のランキングを行っているのを眺めつつ「毎年そんなにいいモノなんて買えないし」と指をくわえて見ていたボクが、「いや、それなら「これまでに買って今でも愛しているモノの表彰しよう」と2018年からはじめて、5回目を迎えました。
今年も昨年に引き続き、20のモノを選出しました。断腸の思いでリストからこぼれ落ちてしまったモノたちも数多くありますが、、選ばれたこの20のモノを1年の締めくくりに愛でたいと思います。昨年は7つのモノが新顔として登場しましたが、今年は3つ。年々新たに購入するモノは少なくなりつつありますが、それはこの企画の目的でもある「永く使い続けるモノ選び」ができている証左であると思っています。また、今年は以前ランクインしていたけど昨年のランキングには入っていなかったモノが3つ改めて登場しています。心が少し離れたモノでも、永く使い、月日を重ねてよいエイジング(経年変化)をすることで、いつかまた心をときめかせてくれる時が来る。そういうモノたちが近くにあり続けることを幸福に感じる再整理でもありました。
未来を決める10年として2020年代がはじまり3年目を迎えました。少しずつ、何と向きあって、どう振舞うべきかが見えてきているとも感じています。そんなことも頭にいれつつ、このアワードをまとめる機会に、モノの選び方、付き合い方の整理もしたいと思います。では、2022年に愛した20のモノを発表します。
愛すべきモノアワード’2022 ――― TOP20
【第20位】デンツ ヘアシープグローブ アンライニング(DENTS)<↓4Down↓>
毎年めちゃめちゃ悩む20位は、今年はデンツのグローブでした。3シーズン目を迎えたレザーグローブですが、相変わらず貴賓感じる佇まいで冬の手元を彩ってくれています。バブワーでもナナミカのステンカラーコートでも、デンツを身に着ければ1段階スタイリッシュに感じさせてくれる、そんなアウターのレベルアップに寄与してくれるアイテムです。
【第19位】Apple iPadmini6<↓5Down↓>
第19位はiPadminiです。今年もこいつで、たくさんの本と新聞を読み、映像作品を観ました。通勤時とベッドサイドに毎日欠かすことができない大切なモノです。マーケティングに係る人間として、インプットと情報のクリップには拘りを持って続けていますが、その行動の7割はこのiPadminiに支えられているんではないかと思っています。
【第18位】FOBファクトリー ナロー U.S トラウザー(FOB Factory F0514)<New>
第18位はFOBファクトリーのウェポントラウザーです。ウェストポイント生地にははじめて足を通しましたが、ハリと光沢がある生地にすっかり魅了されて、今年2本を色ち買いしました。革靴によく合い、オフィスでもカジュアルでも堂々と穿いていける万能なパンツです。
【第17位】ハミルトン ベンチュラ(Hamilton Ventura)<↓2Down↓>
今年もボクの左腕にはだいたいこいつがいました。第17位はハミルトン/ベンチュラです。汗をかく時期はフレックスベルト、その他の季節はクロコダイルレザーベルトとベルトを付け替えて楽しんでいます。しかし、今年はベルトをNATOベルトにつけかえたタイメックスのウォーターベリーも左腕の選択肢として再登板したりしました。どちらをつけてもテンションが上がるので、拘らずにその日の気分でつけかえて、腕時計を楽しんでいこうと思っています。
【第16位】Apple AirPods Pro<↓3Down↓>
第16位はAirPodsです。ボクのサスティナブルな生活を支えるランニングを続けるチカラとなってくれています。加えて、新聞・本・映像作品とともにインプットの重要なメディアであるポッドキャストを耳に届けてくれるガジェットでもあります。Apple製品なくしてはインプットはままならない。iPadminiとともにボクの中身(ソフト)を創ってくれるモノたちです。
【第15位】ラコステ フララコ(LACOSTE L1212)<↑4Up↑>
今年の夏もこいつに頼りっぱなしでした。第15位はラコステのフララコです。7枚を着まわしていますが、いずれも草臥れてヨレっとしてきました。でも、それがいい。年齢を重ねると同じく、一緒にエイジングしてくれる、ずっと安心して着つづけられるモノです。
【第14位】ブルックスブラザーズ 段返り3釦 ブレザー(Brooks Brothers)<Returne>
第14位はブルックスブラザーズのブレザーです。昨年は圏外でしたが、ラインキングに戻ってきました。まだできていないのですが、、紺ブレをデイリーで着こなしたい。というのが今年の目標のひとつでした。まだまだこいつを手に取るときにはかしこまってしまいがちだけど、草臥れるほど着こなすことができれば、かっちょいいおやじとして一段階レベルアップできるのではと、懲りずに手に取る一着です。
【第13位】パラブーツ ブロワ(Paraboot Blois)<↓5Down↓>
第13位はパラブーツのブロワです。冬の足元、荒天時の足元を力強くかっちょ良く守ってくれる一足です。ハードな使い方をしているので、リスレザーの乾燥が気になっていましたが、純正グリースを投入することでしっとり美しい革質がよみがえり、一層愛着が沸く一足になりました。
【第12位】コードバンの革小物<Returne>
コードバンの革小物たちが第12位です。今年、IDホルダーを手に入れて、ターコイズブルーのコードバンで、財布・キーケース・IDホルダーを揃えることができました。革靴に気を取られがちですが、実は毎日身に着け、持ち歩くのがこれらの小物たちです。そんなモノこそエイジングが楽しめるモノが良いですよね。
【第11位】パタゴニア バギーズショーツ(Patagonia)<Returne>
第11位はパタゴニアのバギーズショーツです。今夏も猛暑が続き、気候変動の危機がより身近に迫っていることを感じています。そんな季節を涼しく、快適に過ごすために必要なのがバギーズショーツであり、そしてパタゴニアというブランドです。今年、創業者のイヴォン・シュイナードは、同社の株式をすべて譲渡し「地球を唯一の株主とする」と宣言しました。そうしたアティチュードにも共感する、本当に大切なブランドです。
【第10位】バブアー ビューフォート(Barbour Beaufort SL)<↓2Down↓>
第10位はバブアー/ビューフォートです。丸4年着ていますが、未だリプルーフはなし。これからもしばらくは変化に身を任せながら着続けていきたいと思っています。ボトムはジーンズでもトラウザーでも、トップスはセーターでもタイドアップでも。どんな冬の装いにも合わせてくれる万能なアウターです。
【第9位】フィルソン ラギッドツィルトートバック ウィズジッパー(Filson)<↓4Down↓>
今年も一番背負って出かけたバッグです。第9位はフィルソンのトートバッグです。肉厚なブライドルレザーのストラップも、ハリが強かったツィル生地も、持ち歩くことで柔らかくなり、ボクの体のラインに沿ってより持ちやすくなりました。どうやらこのシリーズのネイビーカラーは今は販売をしていないようで、より大切に永く使っていきたいと思っているバッグです。
【第8位】オールデン コードバンローファー #986(Alden)<↓5Down↓>
第8位はオールデンのコードバンローファー/986です。今年は足元をローファーに頼ることがとても多かったと思います。暑い時期が長かったこと、またサっと履いて出かけられる手軽さで、ついついローファーを選びがちです。そうして気軽に履いて出かけるたびに、よいエイジングをしてくれるのがこの1足です。ちょっと草臥れたなと思っても、靴磨きをすれば、再び光り輝いてくれる、永く楽しめる一足です。
【第7位】ナナミカ コットンゴアテックス ステンカラーコート(nanamica GORE-TEX)<↑5Up↑>
バブアーを抑え、今年のアウターのトップはナナミカのゴアテックスコットン素材のステンカラーコートです。何よりも気楽。悪天候の日も、飲み会がある日も気兼ねなく羽織ってでかけてしまいます。その理由は、防風透湿の高機能なゴアテックス生地であることに加え、家の洗濯機でガンガン洗濯できるメンテナンスの手軽さを兼ね備えているからです。それでいて良い感じのエイジングも進んでいく。これからも登場頻度が高いアウターであること間違いなしです。
【第6位】プロッパー BDUトラウザー(Propper)<New>
自分にはスリムなパンツしか似合わない。そんなこれまでの固定概念を今年、変えてくれたプロッパーのBDUトラウザーが第6位です。ネイビーとオリーブの2本をラインナップに加えました。最初はこんな太いパンツを穿きこなせるだろうかと心配しながらでしたが、穿いて洗濯するたびに体に馴染み、またかっちょよくエイジングし、今では自宅勤務の日はほぼこのパンツを穿いています。新しいコーディネートの可能性を生み出してくれたこのパンツはこれからも手放せないモノになりました。
【第5位】パラブーツ ランス(Paraboot Reims)<↑13Up↑>
第5位はパラブーツのランスです。なんと13ランクアップとなりました。前述の通り、ローファーの着用頻度が高かった今年、その中でもつい足を入れてしまうのがランスでした。着用回数は86回ほどとなり、程よくエイジングしてより男前の表情になりました。それでいて、着用場面を選ばない汎用性があり、来年も良く履く一足であることでしょう。
【第4位】FOBファクトリー ベイカーパンツ(F0431)<↑6Up↑>
第4位はFOBファクトリーのベイカーパンツです。こちらも6ランクと大幅アップです。1本目を購入してから4年が経ちますが、今年改めてそのシルエットの美しさを再認識し、Yシャツをタックインして合わせるパンツとして登場頻度が高くなりました。今年新たにネイビーを買い足して、3本ともに良い感じのエイジングも進行中です。
【第3位】ブルックスブラザーズ オックスフォードボタンダウンシャツ(Brooks Brothers)<New>
第3位はブルックスブラザーズのBDシャツです。昨年以前から保有していたモノもありますが、今年はじめてのランクインとなりました。ニューノーマルな仕事のスタイルが定着してから、シャツに対するマインドシェアは低いままだったのですが、今年一気に気持ちが高まり、シャツを見直す1年でもありました。今まではシャツをタックインして着る時にはタイドアップするのが当たり前と思ってきましたが、今年はノーネクタイでも。それでいてタックインして、袖をまくり上げるスタイルがとても良い感じに思えて、4位のベイカーパンツと合わせてよくコーディネートしていました。
【第2位】リゾルト 710(Resolute 710)<→Stay←>
今年も第2位はリゾルト710です。パンツの選択肢が増え、登場頻度は以前よりも少なくなりましたが、それでもきっと今年一番足を通したパンツです。そして、足を通してみればやっぱりそのシルエットの美しさにテンションが上がる1本でもあります。大分エイジングが進んだ表情は、穿く度に変化が感じられるものではなくなってきたけれど、ゆっくりと着々と自分色に変わっていき、手放せないパンツになっています。
【第1位】オールデン コードバンンプレーントゥ #9901(Alden)<→Stay←>
そして第1位も昨年と変わらず、オールデンの#9901です。履きはじめからずっと履き心地が良く、そしてずっと心地よい変化(エイジング)を感じさせてくれ続けている一足です。週に1度のペースで履くことを続けていますが、毎週この革靴を選ぶ日はテンションが高まります。さらに、ブラックカラーのプレーントゥというというスタイルは、これまでランキングで紹介してきたすべてのモノと違和感なく合わせることができます。汎用性がありつつも心をときめかせてくれるこのアイテムが、今年も愛すべきモノのナンバー1となりました。
総評・選外だったけど愛すべきモノたちなど
2022年も愛すべきモノアワードの記事を書き終えることができました。今年はロシアのウクライナ侵攻からはじまり、グローバル資本主義経済社会の分断による資源高をきっかけとした世界的なインフレ、円安と続く、不確実な世界・社会を実感する1年でした。21世紀の時代に起こるとは思わなかった衝撃的な戦争が続いています。そして、資源には限りがあること、海外のモノが高価になる、また手に入らなくなる事態が起こり得ることがわかりました。
そんな世界の中で、本文でも触れましたが、パタゴニアの創業者イヴォン・シュイナードの「地球を唯一の株主とする」という決断は、本当に光り輝いて見えました。各国・各人が利己的にならないこと、利他主義を重んじ、未来のために地球を大切にすること。難しいけれど、その大切さを胸に抱き、少しでもそれに沿った行動をとりたいと強く感じた1年です。モノ選びも利己的にならずに、利他主義を目指すための大切な行動です。そう思い、せめて年に1度はこうして自分のモノ選びの視点の整理を続けていければと思います。
来年2023年は、利他の精神で行動する人たちが増え、悲しい戦争が早く終わり、地球のための未来につながる行動が全世界で少しでも早く動き出しますように : )
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