映画が好きだから。という視点に加えて、社会の空気を映す鏡としてというマーケティングの視点でも、映画興行収入成績のランキングをベンチマークしています。今月7月14日~16日の全国週末興行成績を確認します。
全国週末興行成績:2023年7月14日~16日 (興行通信社)
- 君たちはどう生きるか
- インディ・ジョーンズと運命のダイヤル
- 五等分の花嫁∽
- 東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-
- ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
- リトル・マーメイド
- 交換ウソ日記
- 劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD
- それいけ!アンパンマン ロボリィとぽかぽかプレゼント
- 怪物
前週末の全国週末興行成績は、公開初週となった宮崎駿監督の最新作「君たちはどう生きるか」が1位を獲得。2位には公開3週目となった「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」、3位には公開初週の「五等分の花嫁∽」がランクインしました。
君たちはどう生きるかは、ポスタービジュアル1枚を除いて、完全に情報がシャットダウンされてきたこと、広告を一切打たなかったことが話題となりましたが、事前のアテンションがない中でも、堂々の1位。公開から4日間の興行収入は21億を超えたそうです。何よりも引退宣言を撤回して臨んだ、82歳となる宮崎駿監督の10年ぶりの新作を多くの人が待ち望んでいたことが分かります。2位にランクインしたインディ・ジョーンズも、15年ぶりのシリーズ新作となり、主演のハリソン・フォードは81歳になりました。こちらも多くの人が待ち望んだ映画だと言えるでしょう。
2023年前半にヒットしたポップカルチャーを見て見ると「スーパーマリオ」「スラムダンク」「ゼルダの伝説」「村上春樹(街とその不確かな壁)」など、数十年に渡って多くの人に愛されてきた作品・キャラクター・シリーズが並びます。折り返しの7月に入っても、その流れが継続、もしくは加速していることが分かります。昔から観ていた人は新作を待ち望み、新たに触れた人たちには新鮮な作品として心に刻まれる。そうした世代・年代を超えた「縦型消費」がポップカルチャーには確かに反映されていることが見えてきます。
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