ハウ・トゥ アート・シンキング ―― 新規事業へのアプローチについて参考になること、反論してみたいこと

アートシンキングという言葉を聞く機会が増えました。特にCOVID-19禍を通して叫ばれるようになった「VUCA(不安定・不確実・複雑・曖昧)な時代」に対応する新しい思考法として注目されています。ボク自身はまだ半信半疑ではありますが、マーケティングを生業としていて、商品開発の支援を行っている立場としては、基本知識は得ておかないとと思っています。

まずは手始めに本に頼ろうと思って選んだのが「ハウ・トゥ アート・シンキング」です。読み進めながら、このブログで参照点をまとめつつ、勉強していきます。

今回は、組織において新規事業を立ち上げること、そのアプローチに対する筆者のオピニオンに対して、気づいたこと、感じたことをまとめます。

本書に関するブログは「ハウ・トゥ アート・シンキング」のタグでまとめています。
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ハウ・トゥ アート・シンキング ―― 社会課題は全人類「おなじ」く解決を目指すべきもの

企業から新規事業の相談を受けた際にすることが3つあります。「事業ミッション」、「事業バリュー」そして「事業フェーズ」をそれぞれ定義することです。これらが明確になり三位一体でないと、事業はだいたい迷走することになります。

なるほど。事業ミッションと事業バリューは明確に分けて考えた方がいいですね。新規事業を議論するに辺り、関係者の性質によって、この2つがゴチャゴチャになって話が進んでしまうことが多々あると気が付きました。人によってどちらかに寄ることが多いんですよね。ちなみにボクは、前者ミッションについてばかり話ししてしまっているなぁ。と改めて認識しました。ミッションが、それに関わる人たちにどのような価値(バリュー)をもたらすのかにより目を配ろうと思います。

そして、事業フェーズですね。ボクが所属する会社は中小企業なので、新規事業もやっぱり短期視点になりがちです。事業計画も3年で描くことがほとんどです。10年、20年を計画しても認めてもらえないだろうな。なんて勝手に思っている節もありますが、ミッションよりのボクの計画は中長期で提案するべきで、そのためにはバックキャスティングな描き方が必要だとも感じました。

企業で新規事業をつくる際、よくニーズ調査を元にしたり、社会課題やブロックチェーンやAIのように流行の新しい技術を起点にしたりします。しかしこのように外の情報から始めた事業は、往々にしてあまりうまくいきません。「外の情報」を起点にすると他社と「おなじ」方向に向かってしまうからです。外の情報は他社にもみえていますし、そこにロジカル・シンキングを適用すると、箱ティッシュのように他と「おなじ」、「どれでもいいもの」をつくってしまいます。

マーケティング・リサーチに携わっているので、自分で首を絞めてしまうようですが、、本書で言うように「ニーズ調査」の結果から新しい発想を生むことは難しいと実感しています。一方で、「社会課題」を起点とする発想プロセスは、特に今、積極的に取り組みたいとボクは思います。ここに関しては「おなじ」方向に向かっても良いからです。時代のナラティブ(みんな自分ごととして語るべきこと)という言い方をしますが、気候変動や格差社会などの社会課題は全人類「おなじ」く解決するべきことです。

ただ、その解決が難しい大きな課題だからこそ、新しいアイデアや発想が必要になるし、そのアイデアは「おなじ」にはならないからです。ちょっとだけ、この部分に関しては本書に反論したいポイントでした。

これらを踏まえて、まとまらないまとめをしてみます。社会課題の解決を事業ミッションにするのであれば、それは他と「おなじ」でも良い。とします。その上で、事業バリューは他社が実現していない、まだ知られていない方法や道具を示す必要があります。それが、生物がより良い環境で生き延びようとするエコ・システム(生態系)における人や組織の役割だと思います。そして、事業ミッションが大きなテーマであれば、それに応じてバックキャスティングして、事業フェーズを示すべきですね : )

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