2021年は女性活躍社会が加速する ―― ミソジニーな言動とは何かを改めて認識するために参照する本や映像作品

2019年の「グレタ・トゥーンベリ」「エマ・ゴンザレス」「ビリー・アイリッシュ」など、Z世代の女性の活躍や、彼女たちへの世界への注目。2020年に映画・映像作品で注目された「ワンダーウーマン 1984」や「クイーンズ・ギャンビット」など、世界では女性の活躍に対して耳目が集まっています。

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3人のZ世代のフィーメイルアイコンを明るく称賛し、不確実性の時代を前向きに考えてみる。 2020年代は世界的なコロナ禍にはじまり、ブラック・ライヴス・マターの広がり、気候変動による水害、記録的な猛暑。さらに、中国の香港への過激な対応と、それを背景にする米中の分断もあり。世紀末を感じさせる、まさにブラック・スワンな不確実性の時代と言える状況です。

さて、わが国日本でも!という機運を感じている最中、それとは真逆の女性蔑視な言動が注目を浴びてしまいました。みなさんご存じの、森喜朗元会長による問題発言です。ただ、この問題発言がきっかけで、日本においても女性蔑視への問題の大きさが認識されること、女性活躍の環境をしっかり整えていかないとという機運が高まっていることなど、逆に女性活躍社会が加速することにつながるのではないかと感じるようになりました。

この辺りの情報や認識、想いを整理しておきます。

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ミソジニーとマンスプレイニング

ミソジニー/ミソジニスト

男性が女性を蔑視してしまう、心の中にある思想や行動を現す概念として「ミソジニー」という言葉があります。

女性や女らしさに対する嫌悪や蔑視の事である。女性嫌悪、女性蔑視などともいう。女性や女性らしさを嫌悪する人物をミソジニストと呼ぶ。ミソジニーは社会や人間の心や行動の中にあるものを指す概念である。

ミソジニーは心の中にある概念なので、今回の森元会長のように本人は意図せず発した言葉の端々に感じらてしまうものです。だから、なかなか当の本人はミソジニストとしての自覚がないのが問題です。そして、ミソジニーであることが発露してしまう場面の多くは「マンスプレニング」な行動をしてしまった場面だとボクは思っています。

マンスプレイニング

男性が偉そうに女性を見下しながら何かを解説・助言すること。man(男)とexplain(説明する)という言葉をかけ合わせた言葉。雑誌「ニューヨーカー」は2017年、多くの女性にとっておなじみの経験ともいえるマンスプレイニングを描いた風刺漫画家ウィル・マクフェイルの作品をFacebookに投稿した。

今回の問題では「女性がたくさん入っている理事会は、、」と、自分は正しいという思い込みで発してしまった発言がまさにマンスプレイニングにあたる行動・発言です。マンスプレイニングのような行動は、気を付けていないと自分もしてしまいそうで、決して他人事ではありません。その辺り、しっかり認識しておくために、最近参照した本や映像作品をメモしておきます。

マンスプレイニング

私は『この絵はどういう意味かしら』とは言ったけど『どういう意味か教えて』とは言ってない

女性活躍社会をしっかり認識するための文献

令和GALSの社会学

令和GALSの社会学

最初に「令和GALSの社会学」。2021年1月に発売された本です。いつも聴いているポッドキャスト「POP LIFE:ThePodcast」の超雑談から生まれた本です。帯の「ギャルの意識こそが現代を生き抜くヒント!」というコピーを見て、読まないと!と思いました。文中、以下のコンテキストが心に残りました。

フェミニズムってそれだけで、嫌悪される名前なんだって。男の子が「俺らはもうすでに平等なんだよ!」って、ガンガンな姿勢で来られてびっくりする。フェミニズムっていうだけで、すごく攻撃的になってしまうメンタルをかかえる人はいっぱいいるんだなと思ったね。

フェミニストを公言する著者の3人が、男性から受けるリアクションについてです。この男性の反応こそがマンスプレイニングだと感じます。自分が正しいという思い込みによる言動、意識して正していきます。

クイーンズ・ギャンビット

クイーンズ・ギャンビット

2020年に公開されたネットフリックスのオリジナルドラマです。ネットフリックスのリミテッドシリーズドラマで最も成功した作品で、昨年末から世界中で注目が集まる作品です。1950年代のチェス界を描いたストーリー。男性ばかりのチェス界で戦うローティーンの女性主人公「ベス・ハーマン」が、バッタバッタと年上の男性をチェスで倒していく活躍が描かれます。記者やメディアが「女性プレイヤー」という一面ばかりに注目する理不尽さも描写されていますが、それでも、対峙した男性の多くは潔く「負け」を認め、握手をするために手を差し出し、彼女に賛辞を送る。そうした、才気あふれる女性を認める男性の姿も、今の時代の空気にフィットしているからこそ、世界で賞賛される作品だと思います。こういう姿勢も参考にしたいです。

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RBG 最強の85才

RBG 最強の85才 ルイス・ベイダー・ギンズバーグ

87歳で亡くなるまで、27年間、米国連邦最高裁判事を務めた「ルイス・ベイダー・ギンズバーグ(RGB)」のドキュメンタリーです。本作は2019年に公開され、多くの人に観られ、賞賛されました。最高裁判事として、特にジェンダーギャップの撤廃などを求めるリベラル派判事の代表的存在としてアメリカで大きな影響力を持ち続けたRBGの金言がたくさんつまった作品です。

特別な扱いは求めません。男性のみなさん。お願いです。私たちを踏みつけているその足をどけて。

ドキュメンタリーの冒頭で、当時85歳のRBGが語る、最強のパンチラインです。米国がどういう時代と過程を経て、女性が活躍する社会を創っていったのか。ボクたちもその功績を観ておくべきだと思います。

改めて、2021年は日本でも女性活躍社会がきっと加速します。ニューノーマルな環境は様々な価値観を更新していきます。ちゃんと勉強しておかないと、取り残されて批判にさらされることが、今回の女性蔑視問題で明らかになりました。自分は正しいという思い込みを捨てないと : )

2021年は女性活躍社会が加速する ―― ミソジニーな言動を改めないと

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この記事を書いた人

マーケティングに関わる仕事に20年以上携わっています。感銘を受けたポップカルチャーをマーケティング視点で記録したり、日々の暮らしや身に着けているもの、健康・投資について記録するためにブログを活用しています。

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