長い梅雨が明けてからずっと猛暑が続いています。そんな暑い日が続くと「そろそろバブアーをリプルーフしておかないと」という使命が頭の中に浮かびます。
8月の真夏日の週末を利用して、通算3回目のバブアーのリプルーフ作業に取り組みました。今回の秘密兵器は先日帆布のバッグをパラフィン加工するために用意した「ヒートガン」です。こいつを使って、オイルドコットン用のオイル(ソーンプルーフドレッシング)を溶かしつつ塗り込んでいきます。
バブアーのソーンプルーフドレッシングの一般的な使い方は、オイル缶ごと湯せんして固形のオイルを液状にして生地に塗り込んでいく方法です。ボクはこの湯せんが億劫で、1回目は炎天下のもとで固形のオイルを自分の手の熱で溶かしながら生地に塗り込みました。2回目は固形のままのオイルをクロスにとって、生地に塗り込みドライヤーの熱でオイルを溶かす方法で実施しました。改良を重ねつつ、今回がきっと一番作業が捗るだろうという自信を感じつつ進めていきます。
バブアー ビデイル(Barbour Bedale)のリプルーフで準備したアイテム
汚れ落としのための水拭きは5月に済ませてあったので、今回はオイル(ソーンプルーフドレッシング)とクロスとヒートガン。それから手の火傷とベタつき予防のための軍手を用意して進めていきます。
バブアー ビデイル(Barbour Bedale)リプルーフ前の状態・気になる部分
作業に取り掛かる前に、オイルの落ちや黒ずみが特に気になる部分を記録しておきます。最初にわきの下です。だいたいリュックを背負っているのでわきの下はリュックと擦れてオイルの抜けが激しい部分です。
背中側も袖の付け根のオイルの抜けが目立ちます。同時に黒ずみも目立ちますね。何とかしたい部分です。
背中の下部、腰のあたりもオイルが抜けています。ここも理由はリュックなのですが、リュックの下の部分が当たる位置ですね。最もカサカサとしている部分なので、この辺りは厚めにオイルを塗り込んでいきます。
ヒートガンを使ったバブアー ビデイル(Barbour Bedale)のリプルーフ工程
リプルーフの全工程をタイムラプス動画で撮影しましたので、まずはこちらをご覧ください。各工程の詳細は続けて写真とテキストで説明していきます。
ひととおり作業を終えての感想は「このやり方がきっと一番捗る」です。ヒートガンでオイルを溶かしつつ進めるアイデアはとても良いと思いました。オイルは溶かしてもすぐに固まりはじめるので、5~6回はヒートガンを当てて溶かしています。これが湯せんだったとしたらいちいち温めなおすのは手間がかかるし、オイルが固まる前にと慌てて作業を進めてしまいそうです。その辺りの難しさをうまく解消することができたと思います。それぞれの工程を説明していきます。
まずは最初にヒートガンを使って固形のオイルを液状に溶かしていきます。ヒートガンを10秒ほど当てた状態です。オイル缶の中央に液状になったオイルが溜まっているのが見えますでしょうか。この液体をクロスですくいつつ生地に塗り込んでいきます。
前面の向かって右側だけにオイルを塗り込んだ状態です。この状態だとテカテカしています。それにしても写真のピンボケがひどいです。諸事情でiPadminiで写真撮影したのですが、手ブレしないように構えるのが難しいです。
塗ったオイルにヒートガンを当ててムラが出ないように生地に浸透させた後の様子です。テカテカした様子はなくなり、生地に浸透してしっとりしている表情になりました。よい感じです。
背中側にもオイルを塗っていきます。テカテカ。面積の広い背面は固形のまま塗り込んだ前2回は時間がかかって大変だった記憶があります。今回液状にしてから塗り込んだら5分もかからずに塗ることができました。
背中側もヒートガンを当ててオイルを浸透させます。こちらもこの工程でしっかりテカりがなくなり、生地にオイルを浸透させることができました。ここまで全体で30分かかっていないと思います。ヒートガンのおかげでめっちゃ捗りました。
オイルの抜けと黒ずみが気になっていた部分をチェックします。まずはわきの下。しっとりとしました。大分他の部分と色が変わっていましたが、オイルを入れることで周辺と変わらない表情になりました。
背中側のそでの付け根です。潤いを取り戻しました。リュックのストラップの跡はもう見えませんね。
オイルの抜けが目立っていた背中側の腰のあたりです。重点的にしっかりオイルを入れましたが、しっかり周囲の色と馴染んでくれました。
毎年汗だくになる作業で、今年もやっぱり汗だくになってしまいましたが、ヒートガンを採用したおかげで作業が捗り時間を短縮することができました。それから全体的にムラが少なくリプルーフすることができ、仕上りにも満足しています。納得感あるメンテナンスを終えて、このバブアー ビデイルはこの冬で5年目のシーズンに入ります。こうしてお手入れすることで愛着は増すばかり。引き続き、大切に永く着ていきます : )
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