5月末にボーナスを待ち切れずに購入した「Paraboot Chambord(パラブーツ シャンボード)マロン」は、屈強でいかつい表情のリスレザーが愛おしくて、クリームを重ねるのがもったいなく感じて、しばらくブルーム(白い粉)をブラッシングで落とすだけして、メンテナンスをせずにそのまま履いていました。
5月末から6月いっぱい、5回ほどかな。履いてみて、シャンボードマロンのそのままの表情をしっかり楽しんで、多少の履きジワも入ってきたことから、ここではじめての本格的なお手入れをしようと思い立ちました。
お手入れはフルコースで、
- 馬毛ブラシでブラッシング
- ステインリムーバーで汚れ落とし
- デリケートクリームで保革
- シュークリームで補色
- 仕上げのブラッシングでツヤだし
と進めていきます。
Paraboot Chambord(パラブーツ シャンボード)の初メンテナンス
お手入れ前に何も手を入れていない生のままのシャンボードマロンの姿を残しておきます。5回ほど履いてうっすらと履きジワがついています。しっかりしたモカシンの仕上げと、肉厚だけど柔らかなレザーの様子がわかります。ブラッシングの過程で、ソールのステッチのわきにブルームが浮き出ていることを発見しました。丁寧に鞣された革なんだな、と思いました。
さて、最初はステインリムーバーで汚れを落としていきます。最初のお手入れを躊躇していたのは、こうしたステインリムーバーで汚れだけでなく、リスレザーに丁寧に染み込まされたオイルまで抜けてしまわないかな。なんていう心配です。それも、しっかりそのままの表情を楽しむまで履いたので納得して進めます。
ボロ布にステインリムーバーを少量たらして、革の表面をなでるようにクルクルサッサと進めます。心配していた通り、軽くなでただけでマロンの色が落ちて布に付着しています。エニウェイ、進めます。
ステインリムーバーですっぴんに戻した後はデリケートクリームで保革します。お肌のクレンジングの後に基礎化粧品で保湿するようにと例えられるプロセスです。ペネトレイトブラシを使ってサッサと、でもステッチの奥にまで届くように塗り込みます。
ぷるぷるしっとりのお肌に保湿した後は、シュークリームで薄化粧です。これまで使っていたモゥブレイのシュークリームジャーを使うか、はたまたパラブーツ純正のクリームを手に入れるか、このプロセスで使うクリームにはちょっと悩んでいました。なので、銀座三越のシューケアマイスターの店員さんにシャンボードマロンの補色よよいリコメンドアイテムを聞いてきました。
まずレザーの色より若干薄目のクリームがいいですよ。と。加えて、シュークリームジャーよりも栄養成分が豊富なクリームナチュラーレのミディアムブラウンがいいです。ということで、そのまま信じて購入&使用します。
左がクリームナチュラーレのミディアムブラウン。右がシュークリームジャーのダークブラウンです。クリームナチュラーレの方が水分豊富でプルプルとしている様子が写真でもわかります。シュークリームもペネトレイトブラシを使ってササッと塗り込みます。
シュークリームの塗布後は時間を置かずに馬毛のブラシでブラッシングして、摩擦熱でクリームを浸透させます。上の写真の向かって左のみシュークリーム&ブラッシングしています。比較するとツヤが出て、よい感じの深い色合いになったことがわかります。
両足ともにシュークリーム&ブラッシングを終えて、シューレースを通しなおしました。お手入れ前よりも美しく輝く男前な表情になりました。仕上がりは満足です。まだ真新しいシャンボードはラテックスのラバーソールがふかふかで、歩くとポテポテと音がして心地よくずっと履いていられます。たくさん履いて、こうしてメンテナンスして永く付き合っていきます : )
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