♪07 Trenchtown Rock

穏やかなナイン・マイルズから、首都キングストンに移ったボブの物語は、コンクリート・ジャングル。ジャマイカのトレンチタウンからはじまることになります。

トレンチタウンに住んでいれば、あらゆるものが打ってきます。無法者や、警官。銃や、時には友人でさえ。

そしてミュージック。

ボブもトレンチタウンでたくさんの”打たれる“経験をしました。その中で、ボブが気付いたこと。唯一”打たれて“も痛くないもの。それが音楽であること。ボブはいずれ”打つ“側に回るときに、人々を音楽で打ち抜こう。と心に決めるのです。

でも、トレンチタウンの状況は厳しいものです。ボブは生きるために、15歳で街の溶接工の見習いとして働き始めます。それは、ボブにとって苦痛以外のなにものでもありません。彼がトレンチタウンで興味を持ち得たのは、それはやはり音楽だけでした。

それでも、その溶接工の仕事は、ボブがジャマイカで影響あるものへと上り詰めるきっかけを作ることにもなりました。ボブはそこで、すでにジャマイカの音楽業界の中で、ある程度の影響力と人脈を持つデスモンド・デッカーと出会います。

デスモンド・デッカーとの出会いはボブの音楽のキャリアを加速させ、かのジミー・クリフとの出会いを演出し、ボブに15歳にして正式なレーベルでの初レコーディングとリリースを実現させるに至ります。

レコーディングとリリースも、決してボブの生活の足しになるものではありませんでしたが、ボブが心に決めたトレンチタウンでの生き方を決定付けました。

銃で人を”打つ“のではなく。音楽で人を”打つ“人間になろう。

TrenchTown Rock♪♪♪

Oh I say one good things about music
When it hits you, you feel no pain

Hit me with music, Hit me with music now

This is trenchtown rock don’t watch that
Trenchtown rock, if you’re big fish or sprat
Trenchtown rock, your reap what you saw
Trenchtown rock, and only JAH JAH know
Trenchtown rock, I’ll never turn my back
Trenchtown rock, I give them same a try
Trenchtown rock, I never let the children cry
Trenchtown rock, cause you got to tell JAH JAH why

Groovin’ it’s Kingston 12, groovin’ it’s Kingston 12

No want you fe galang so
No want you fe galang so
We should live in love
You waan conquer I up
And don’t do that man of pen
You can’t conquer I up
And look den now Groovin’

トレンチタウン・ロック♪♪♪

音楽の素敵なところは
打たれても苦痛を感じないところさ

オレを音楽で打ってくれ オレを音楽で打ってくれ

トレンチタウン・ロック 気をとられるな
トレンチタウン・ロック おまえがでっかい魚だろうと雑魚だろうと
トレンチタウン・ロック 自分がまいた種は自分で刈り取るんだ
トレンチタウン・ロック ジャーだけが知っている
トレンチタウン・ロック 決して振り向きはしないさ
トレンチタウン・ロック もう一回やってみるさ
トレンチタウン・ロック もう子供たちを泣かせはしない
トレンチタウン・ロック ジャーに理由を言ってやればいいじゃないか

揺れ動く そこはキングストン12番地
騒ぎ出す そこはキングストン12番地

捕まりはしないさ
捕まりはしないさ
オレ達は愛の中で生きるべきなんだ
オレを打ち負かそうとしたって
そう そんなのやめときな看守さん
あんたじゃオレは打てやしない
見えない部分を見てみなよ 楽しくやってるぜ

※訳文は筆者の勝手な解釈を含みます。ご了承ください。

ボブは厳しいトレンチタウンの生活の中で、貴重な出会いを繰り返していきます。トレンチタウンの人々の”心を音楽で打ち続ける“ボブのもとに、それはまるで惹かれるかのように、キングストンの才能溢れるミュージシャンが集います。

トレンチタウンの持たざるものボブ・マーリィは、着実にその爪を研ぎ続けます。後に共にバンドを組む2人とも、トレンチタウンで出会うことになります。

やがて世界中の人々の心を”打ち抜く“ボブのルーツは、この厳しく、でもチャンスの種がわずかに落ちるトレンチタウンにありました。

Jah Rastafari!

Photo by JanetR3

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この記事を書いた人

マーケティングに関わる仕事に20年以上携わっています。感銘を受けたポップカルチャーをマーケティング視点で記録したり、日々の暮らしや身に着けているもの、健康・投資について記録するためにブログを活用しています。

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