三体|科学者と社会活動家と国と宇宙からの脅威との戦い

これまでダウンロードしっぱなしだった小説やビデオ作品を順調に消費している週末です。

先週末は中国にSF小説「三体」をやっつけました。日本語版が出たのは2019年だけど、オリジナルは2006年に発表されているんですね。13年前、だけど全く古臭く感じない内容でした。というか、最近はついコロナウイルスと関連付けて考えてしまうのですが、この本もいずれやってくる人類滅亡の脅威との戦いを描いたSF小説でした。

もうひとつ、その人類滅亡の脅威を望んで行動する人たちは気候変動や環境破壊に係る社会活動家たちでした。世界に認められるポップカルチャーにはこうした社会課題に対するエッセンスがやっぱり含まれているんだな。と改めて思います。作品中では極端な環境保護主義者と呼ぶ社会活動家たちの行動指針と目的は以下とされています。

人類は邪悪な種である。人類文明は地球に対して許しがたい罪を犯してきた。降臨派の最終目標は、主によって罰を与えてもらうこと、すなわち全人類の滅亡である。

降臨派は、ETOのもっとも純粋かつ原理主義的な派閥であり、主に、エヴァンズの唱える〝種の共産主義〟の信奉者によって構成される。その理想はシンプルで単純だ。すなわち、人類文明を滅ぼすことである。彼らは人類の本性に徹底的に絶望している。この絶望は、現代文明がもたらした種の大絶滅に端を発している。

地球にとって、地球に生きる生物にとって一番の害となるのは人類である。これは我々の現実社会でも言われていることであり、それに対して大きくアクションを起こす社会活動家もたくさんいます。その中には人類の本性に絶望している人もいるでしょう。そんなことを考えるとリアルに恐怖を感じるストーリーです。

そして彼らは彼らの考え方に賛同する同志を見つけ、集めるために、オンラインゲーム「三体」を開発し、運営しています。そのオンラインゲームの中で体感する三体世界が、人類を滅亡しようと450年をかけて地球に向かってきている三体人の住む環境を模した世界でした。

政府や軍は科学者を三体の世界に送り込み、社会活動家の目的を暴こうとします。ゲーム三体を通して彼らの目的が徐々に明らかになり、リアルな世界で強硬な手段に出る政府と軍。ナノマテリアルのワイヤーによる攻撃によって、極端な社会活動家の拠点である船を破壊しそれに乗船していた活動家たちも打倒した政府と軍ですが、そこで奪った三体世界からのメッセージによって、すでに地球に放たれた「智子」の影響で地球の科学の発展が阻害されてしまっていることを知ります。

地球にいる過激な活動家は排除したけれど、三体世界からの脅威は退けられない。そんな状況が確認できたところで三体の最初の物語は終わります。三体は3部作まであり、本国後では完結している物語でそうです。社会課題に対するマーケティングの取り組みに着手している今、コロナ禍の脅威を肌で感じる今、読んでいてリアルに感じるSF小説でした。2部、3部の日本語版の発売を楽しみに待ちます : )

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