彼は両手を曇天の苗場の夜空に何度掲げただろうか?
オーディエンスをあおる。あおる。あおる。
Justな刹那でためる。ためる。ためる。
張り切りすぎぐらいがいいじゃないか。だって、フジロックだもん。初日のベストアクトはJET!
■2006年7月28日(Fri)19:20
□JET
■at GREENSTAGE
正直に告白すると、DIRTY PRETTY THINGSのメランコリックを引きずっていた。
GREENの後方、Orengeのシートを広げた本日の拠点にポジションを下げて臨んだJETのステージ。辺りは夕闇に包まれ、煌びやかな照明が気分を盛り上げる。だけど、ボクらは後方で、オーストラリアのダーティ・スウィート・ロックンローラーの登場を見届けた。ひとまずは黄色い歓声。
だけどもすぐにオーディエンスすべてが悲鳴に近い歓声を上げる。2曲目にして、飛び切りアッパーなチューン。
Rollover D.J.
Orengeシートに腰を下ろして彼らの登場を見届けたボクも思わず、転倒。逆に腰を浮かしてジャンプする。そうジェット噴射。曇天の夕闇で、少し気温が下がってきて、持病の腰痛で重かったボクの下半身にもジェット噴射の後押し。思わず立ち上がる。
GET WHAT YOU NEED
HOLIDAY
SKIN AND BONES
続ける、続ける。両手を広げてあおる。
あれ!?
ドラエもんの不思議道具よろしく、どこからか取り出したタンバリン。
また両手を掲げる。
ためる。
いくぞ、いくぞ
シャシャシャカ、シャシャシャカ。。。
きた!!!!!
Let’s go!!
I said a 1,2,3, take my hand and come with me
‘Cause you look so fine
That I really wanna make you mine.
♪Are You Gonna Be My Girl
もう怒涛のようにたたみ掛け、一生懸命にオーディエンスをはやし立て。そんな姿にシンパシーを感じずにはいられなかった。きっとすべてのオーディエンスが。彼らの精一杯のアッパーチューンを続ける。
きっとそんな姿が気持ちが伝播するんだろう。ボクらオーディエンスも精一杯の縦ノリ、モッシュで応える。一生懸命盛り上がる。なんかそんな一体感が、フェスの正しい姿が気がして、清々しい。
と、今度は一変。ロマンティックなバラードが聴こえてきた。
Look What You’ve Done
あぁ。この子たちはこんな素敵なバラードも唄うんだ。とこれも素直に感動。
いやぁ。すっかり彼らの「あおり」や「ため」に乗せられてしまい。それが良い気分。もう1度言っておこうかな。張り切りすぎぐらいがいいじゃないか。だって、フジロックだもん。
キミたちの勇気ある、ピュアなライブアクトに花丸。
もう一度。ボクのフジロック06がスタートした気分。
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