ひふみ投信が有名なレオス・キャピタルワークスのファンドマネージャー「藤野英人」さんの新しい著書です。
ボクも小額ながら「ひふみプラス」に投信積立しているので、読んでおかねばと。
市場の成長する力に掛けるインデックス投信積立は腹落ちして実行していますが、ファンドマネージャーに預けるアクティブ型投信は決して腹落ちしておらず。それでも、ひふみ投信(ひふみプラス)にはなぜだか少し預けてみよう。という気持ちが湧いて、そのなぜだかをちゃんとはっきりしたくて読み進めます。
本書の序盤戦は、投資をしていない人たちや理解を示さない人たちにぜひ読んでほしい内容です。
今の日本には、2匹の巨大なタヌキがいて、膨大な量の木の葉を貯め込んでいます。1匹目のタヌキは、「家計」です。このタヌキは、1600兆円の個人金融資産の中で、870兆円の現金預金を貯め込んでいます。 2匹目のタヌキは、「会社」です。上場企業だけでも、内部留保(現預金)を200兆円も貯めています。
1000兆円もの借金を抱える日本政府は、タヌキが集めた現金を動かすことで、借金を減らそうと考えました。
ボクも貯金は好きでしたし、今でも好きですが。企業に当てはめてみて考えると、内部留保が多いのはいかがなものかと。積極的に投資にまわして、次の成長の糧にすべきと会社ならばそう思います。翻って個人といて考えてみると、、やっぱり未来の自分に投資すべきと思えてきます。
①インフレにして現預金の価値を下げ、投資(消費)させる。②機関投資家に投資先企業への関与をうながし、社長を働かせる。という2段階で借金を減らそうというのが、アベノミクスの本質です。
この方法は、両方とも株高の要因になります。株価が上がれば、現金の価値は下がって財政赤字が薄まるという論理です。株価が上がれば株持ちの資産は増えますから、アベノミクスの実体は、「金持ち優遇政策」ではなく、「株持ち優遇政策」。これからは、動かない人が損をする時代なのです。
低金利で貯金していても増えることはなく、インフレで現金の価値が下がる。だったら株を持っていたほうがいい。わかりやすい説明です。投資をしていない人がやったほうがいいのでは?と思ってしまうであろう説明はさすがだなぁと (^^;)
本編は投資の技術よりも心構え的な話がほとんどです。少ない技術論の中で、実践したいこと2点。
たとえば10万円分の株式を買うときは、一気にまとめて買うのではなく、3カ月に分けて買うなどして、時間分散をしましょう。私は、貯めながら増やす、「ためふや」という投資手法を推薦しています。毎月コツコツ一定の金額を投資していくことです。こうすれば、相場の変動をある程度抑えていくことができます。
景気の1サイクルは「3〜5年くらい」なので、その期間は投資を実践してください。また、長期的に投資をしたほうが経験を蓄積できますから、リターンを上げる確率が高まります。
積立投信でいうドル・コスト平均法ですが、個別株を買うときも、これぐらい慎重に。かつ長期視点でやっていこうと思います。今、市場はちょっと厳しい時間。藤野さんのひふみがどのようなパフォーマンスを発揮していくのか、しばらく積立を続けながら観察します (^^)
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