「ドレスコーズ」が志磨遼平のソロ・プロジェクトになってしまった。
「毛皮のマリーズ」というヘタクソで初期衝動のみで突っ走ってきたプロジェクトを終了し、ドレスコーズというレイヤーをひとつあげたプロジェクトを立ち上げた志磨くん。そのユニットとしての終わりは、さらなる一段上の階段を見つけてしまったが故でした。
「ゴッホ」という良曲があります。
これはドレスコーズのワークスですが、「バンド・デシネ」を創り上げた最後に出来上がった曲です。志磨くんひとりで作りました。4人のユニットで試行錯誤を重ねながら作ったひとつのアルバム。その最後に、ひとりで作った一曲が、その全体を凌駕してしまった。このときから、ドレスコーズの次の階段が見えてしまった。
3人を切り捨てることを決めて、ひとりで創った最新アルバムの「1」には、志磨くんの寂しさが詰まっています。
寂しいことを隠さずに、恨み節をそのままに。彼の真骨頂であるかっちょ悪い男のかっちょいい唄を地で行く内容です。特に#2~#5の並びの3曲。
- スーパー、スーパーサッド
- Lily
- この悪魔め
このかっちょ悪さには泣けてきます。
ボクは、かっちょ悪い男のかっちょいい唄を歌うへなちょこなロックンローラーが好きです。そんなアティチュードを地でいって、さらけ出すこれらのワークスは、きっとダメな時に聴きたくなって、聴いてみたらより痛くて落ち込むのだろなと。この悪魔め!
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