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ファンベース|クチコミマーケティングという「キレイゴト」を楽しもう

たくさんの刺激をもらった「ファンベース」のその本で、最後に著者の佐藤尚之(さとなお)さんが訴えるのが「ファンベース」を楽しもう。という姿勢です。

ボクがクチコミマーケティングの実践を通してクライアントに訴えるのは「商品愛用者のクチコミから勇気をもらおう」という姿勢です。ファンの声を聞くたびに、ファンの声が広がるたびに勇気が湧いてくるクチコミマーケティングは「楽しい」ものだと思っています。なので、この姿勢にもたくさんの共感があります。

ファンベースで楽しむべき7つのポイント

さてファンベースの「何が楽しいの」と問われて、さとなおさんはファンベースで楽しむべきポイントを以下の7つのように説明します。

  1. スモールスタートで楽しむ
  2. 時間をかけることを楽しむ
  3. ファンになってもらう過程を楽しむ
  4. 常連さんをお迎えすることを楽しむ
  5. ファンという少数と楽しむ
  6. コミュニティ運営を楽しむ
  7. キレイゴトを楽しむ

全般的に、小さく少数とはじめて、ゆっくりと時間をかけて成果につなげていく。そんな取り組みがファンベースです。ボクは短期的にバズらせようなんてマーケティングよりも、こんなマーケティングの方が1000倍好みです。一方で現実は発売直後の売上が大切、だったり。○○チェーンで棚落ちしそうなので直近で売上を。なんて取り組みがほとんどです。

これは今は仕方がなくて、だってまだチャネルキャプテンは小売なので、直近の売上でその後も売るかやめるかが決められてしまうから。でもきっと、もうすぐチャネルキャプテンは生活者に移って代わって、店頭で売っていなくてもWebで探して取り寄せして、本当に愛する商品を買い続けてくれる人たちこそ大切にするべきな環境になると信じています。

少数の商品を愛してくれる人たちとゆっくりと愛を育んでいくマーケティング。楽しいなぁと思います。でも時折ふと「愛を育もう」なんて自分で書いていて恥ずかしくなる時もあります。そんなボクに、本書では「キレイゴトを楽しもう」と背中を押してくれました。ありがたいです。

クチコミマーケティングが商品に関わる人たちに「勇気をもたらす」ように、本書がボクに勇気をもたらしてくれた言葉を引用します。

大勢のパーティで騒ぐのが大好きなパリピ(パーティーピーポー) も、恋人や親友や家族との数人の親密な時間を楽しまないわけではないだろう。大勢と薄くつきあうのも楽しいが、数人と濃くつきあうのも楽しいものである。ファンベースは後者だ。最初から楽しみ方が違う、と思ったほうがいい。比べるのではなく、別物なのである。
ファンをもてなしたり、ファンの参加を促す時、人数をたくさん集めて前者っぽくする必要はあまりない。商品の価値を大切にするあなたと、その価値を支持する彼ら彼女らとの「親密なつきあい」というスタンスをとったほうがいいだろう。そしてそれは、とても楽しいものだ。

ボクもパーティは好きです。でもパリピのようなマーケティング企画はなんか嫌です。別物であること、楽しみ方が違うということ。このスタンスは頭に入れて、上手に切り替えてプランニングに臨みます。

上司から業績への影響を問われたり、日々の数字に現実的に向き合っていると、ファンベースなんか単なるキレイゴトに思えて、空しく思える日もあるかと思う(実際には売上に直結しているのだけどね)。でも、あえてキレイゴトを言うが、あなたは人生において何を大事にするのかということを試されているとボクは思う。何のために会社に入り、何のために仕事をし、何のために生活者にその商品を売っているのか、である。

ぐっときます。何のために仕事をして、何のために生きているのか。それを試されているのだとしたら、キレイゴトのクチコミマーケティングを楽しくやりきってやろうと思います。

ボク自身も上司から業績を問われたり、日々の数字に向き合って胃がキリキリすることがたくさんあります。でも幸い、キレイゴトをちゃんとまっすぐ楽しく取り組む姿勢を見せれば、理解いただける人たちが周囲にはいると感じています。やってやろうと思います。そんな風に思って、ふと思い浮かんだ詩があります。andymoriの「革命」です。

100回 1000回 10000回 叫んだって 伝わらない 届かないこの想いは
100日 1000日 10000日 経った後で きっと誰かの心に風を吹かせるんだ

3分間以内のロックンロールを愛しんで~andymoriの解散に寄せて

キレイゴトがいつか誰かの心に風を吹かせられるように。

ファンベースはなにかとキレイゴトの理想論と捉えられがちだが、実際、商品の価値を支持してくれ、愛用してくれているファンの笑顔を作ることほど、うれしく、誇らしく、やり甲斐のある仕事は他にないのではないだろうか。ファンベース施策の実行は実は「喜び」に満ちているのである。

喜びに満ちたマーケティングを誇りを持って進めていきます。本書をきっかけにモヤモヤと思っていたことが整理できて、ひとつのクチコミマーケティング・サービスの企画ができました。しっかり形にできるように、楽しんで進めていきます : )

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