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反脆弱性――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方~脆弱・頑強・反脆弱であることとは何かを少しずつ腹にためていく

反脆弱性――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方

自己評価は「小心者」です。アラフォーになる今まで大きな挫折がなく生きてきたけど、だからこそ「不確実性」や「ランダム性」への耐性に対して不安に思う、小心者です。

そんなボクのための本かな?と思って手に取ったのが「反脆弱性――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方」です。

重大で稀少な事象のリスクを計算したり、その発生を予測したりすることはできないという「ブラック・スワン問題」を提唱するタレブは、そんなボクにこう言います。

憶測的で弱気なリスクの話なんかするヒマがあったら、私は脆さについて考えるべきだと思う。脆さには予測は無用だし、リスクとは違って、それとは機能的に正反対のものを言い表わせる面白い言葉もある。「反脆さ」という強気な概念だ。

予測できない事象は起こることを前提に、その衝撃を利益に変える。変動性、ランダム性、無秩序、ストレスにさらされて成長・繁栄する。そんな存在を「反脆弱性」を持つものとタレブは説明します。

反脆さは耐久力や頑健さを超越する。耐久力のあるものは、衝撃に耐え、現状をキープする。だが、反脆いものは衝撃を糧にする。この性質は、進化、文化、思想、革命、政治体制、技術的イノベーション、文化的・経済的な繁栄、企業の生存、美味しいレシピ(コニャックを一滴だけ垂らしたチキン・スープやタルタル・ステーキなど)、都市の隆盛、社会、法体系、赤道の熱帯雨林、菌耐性などなど、時とともに変化しつづけてきたどんなものにも当てはまる。

小心者だけど変化は嫌いではありません。変わってゆくことに対しては恐怖よりも期待やワクワク感を感じることができます。と思いつつ、最近はどうなんだろうな。守るものが増えて、変化を恐れる側面もあるような気がします。上の表現でいうと、「脆く」はないけど「反脆く」もない。じっと我慢はできると思うから「頑強」なのかもしれない。

そんな風に自省したりします。反脆弱なものを考えていると、当社の先代社長が教えてくれたことを思い出します。

正確な日本語約にしちゃうとちょっと意味は違うのだけれど、ニュアンスはわかりました。脆弱・頑強・反脆弱もニュアンスでわかります。大勢で動くことは頑強だけど、一人の方がきっと反脆弱です。

本書はなかなかに大作で難解ではあるけれど、少しずつ反脆弱であることを腹にためつつ、自分のアクションに反映できるようにしていきます : )

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