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ソーシャル時代の聞くコミュニケーションはListen+Like+Shareで組み立てる

聞く」ことを対人的なコミュニケーションに絞って整理すると、3つの段階があります。「聞く」と「訊く」「聴く」です。英語と一緒に見てみると、もう少しわかりやすく整理できます。

です。「聞く」は、ぼんやりしていても耳に入ってくる、車のエンジン音子どもの笑い声などです。聞こえてくるという受動的な聞き方です。「訊く」は尋ねることで、聞きたいことを質問する能動的な聞き方です。そして「聴く」は、注意を傾けて聞くというさらに能動的な聞き方を指しています。

傾聴戦略では「聴く」が使われていますが、「聞く」よりも「訊く」。「訊く」よりも「聴く」の方が、より高度な聞く技術が必要です。直接尋ねることなく、相手や対象を観察し理解するのが「聴く」というアクションです。それは耳だけではなく、五感を働かせて身体全体で行います。

生活者に理想の企業像を問うとお客様の声を聞いてくれると企業いう回答が集まることが良くあります。この場合の聞くは「聞く」でも「訊く」でもなく、「聴く-Listen」です。生活者は問合せ窓口に寄せられた声を「聞く」ことや、アンケートで「訊く」ことではなく、彼らが日常生活の中で感じたり、言葉にしたことを「聴き」それが、商品やサービスに反映されることを望んでいるはずです。

ソーシャルな時代の一番の恩恵は、こうした生活者の日常生活における行動や感情を企業が身体を使って見つけ、感じることができることです。ブログやTwitterやFacebookで、常日頃から注意深く生活者の声を「聴く-Listen」ことがとても大切です。

ただし「聴く-Listen」というアクションだけでは、企業と生活者のコミュニケーションは成立しません。直接尋ねないから、相手に気づいてもらえません。そこで、もう一歩歩みより「Like」という意思表示をします。ここでの「Like」は「いいね!」も含みますが、感謝したり、褒めたり、共感したり、など意思表示を相手にわかるようにと示すことです。

さらに、この貴重な生活者の声をより多くの生活者に「Share」します。このアクションはとても大切で、見る側にとっては自分と同じ立場の生活者の商品やサービスの評価を疑似体験することができ、また声を紹介された生活者は他の生活者から自分の発信に賛同する声を聞くことができます。こうした体験がさらなるコミュニケーションを生むきっかけになります。

例えば当社が運営を支援するFacebookページでは、以下のようなListen+Like+Shareのアクションを行っています。

  1. テーマ商品やサービスをキーワードにCGMを検索する
  2. CGMで語られるテーマ商品に係る生活者の行動や意見を見る・感じる
  3. コメントやRetweetで感謝の意思を伝え
  4. ソーシャルメディアでシェアする許可をとる
  5. FacebookやTwitterで広くシェアする

こうしてListen+Like+Shareした、生活者の声は他の生活者にも伝わり、たくさんのLikeを集めることになります。またこのアクションを通じて、起点となる情報を創ってくれた生活者からも感謝されるような、そんな好循環が生まれています。

ソーシャル時代に、商品やサービスのお客様と誠実なコミュニケーションを交わしたいと望むなら「Listen+Like+Share」を起点とした、聞くコミュニケーションからはじめることをおすすめします。

Photo by CarbonNYC
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