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この世界の片隅に~戦時中でも人々の生活は静かでつましい。

今日は家庭の用事で会社を半休。予定までに少し時間がとれたので、話題の映画「この世界の片隅に」をひとり観てきました。

戦時中、広島・呉でつましく生きる女性の物語。主人公は「すずさん」。のんびり者であることを自覚して、一生懸命考えて工夫をして、でも時折失敗してしまう。とても魅力的な女性です。うれしいときや、失敗してちょっと恥ずかしいとき、目を三本の線にして「あらぁ」と笑う笑顔がたまらなく好きです。

 

 

はまり役と絶賛されている声優は「のん」。おっとりとした話し方と、言葉にならない楽しさや嬉しさ、驚きの吐息がとてもよかったです。

すずさんの夫である「周作」もまた魅力的な男性で。おおらかでマジメだけどユーモアも持っていて、なにより一途。格好良かったです。

作品は内容に必要以上に触れないように気を付けて話すと、戦時中とはいえ、人々の生活は静かでそしてつましい。物語の年表を見てみると、長い戦争だけど、戦争が具体的に日常生活に影響を及ぼしたのはほんとに短い時間だったことが分かります。

でもその短い時間に戦争が与えた影響はあまりにも大きく。おっとりとして素敵なすずさんが、不発弾に遭遇した後の姿があまりにも哀しい。「ぼんやりした私のままで死ねたらよかったのに」と慟哭するシーンに胸を締め付けられました。

すごく素敵な女性に出会えたことと、その女性の哀しさと。とても印象に残る映画です。

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