縁あって。また会社の協力もあって、10月から半年間、今の時代の広義の「マーケティングリサーチ」に関するビジネススクールに通うことになりました。
定量・定性調査、データ分析、Webアナリティクス、デザインシンキングなど、マーケティングリサーチに関わる基礎と新技術を毎週学んできます。
少なからずマーケティング&リサーチに関わってきたボクとしては「当社と他社の違いはあるの?」、旬な技術は「具体的な実践事例と当社での活かし方は?」という視点を持って技術や情報を取得してこようと思っています。
本格的な講義のスタートとなった昨日は「リサーチ企画」がテーマでした。企画は私も日常的に行う作業ですが、悩みや迷いも多い領域だと思います。講義の中から、明日のアクションにできそうな部分をメモしておきます。
目的の背景を明らかにするために「前後」を問う
クライアントの調査目的はシンプルに伝えられることが多いです。例えば「商品Xのコンセプト受容性を明らかにしたい」など。この目的だけ持って帰ってきて社内で「で、背景と課題はなんなの?」と問われて窮する場面も多いのではと思います。一方でクライアントに「背景と課題は?」と問うてもクライアント自身が整理できていないケースもあります。そんなときに使えるシンプルな質問方法です。
- 今まで何をしてきて、何が明らかになっていますか?そこで何が課題となっていますか?
- 調査結果をどのように活用しますか?調査後のステップは何ですか?
ボクがこれまでフィールドワークで学んできたこと「意識を聞くな。行動を聞け」に近いですが、調査前後のクライアントのアクションを問うことで、背景と課題が見えてきます。
仮説の検討方法で使える3つの整理方法
目的と背景・課題が理解できたら、企画の検討に移ります。企画に説得力を持たせるためには、なぜその企画が必要なのかの「仮説」を加える必要があります。仮説の検討はマーケターの腕の見せ所ですが、そのときに使える3つの整理方法です。
- フレームによる整理(4P、AIDMA、BMR、TRモデルなど)
先人たちが整理してくれたフレームに課題をはめてみると、整理しやすく説得力も増します。私自身、よく使う整理方法です。 -
既存データの活用
課題の解決に役立つデータが世の中に存在しないか。存在する場合、そのデータから見える仮説はあるか。を確認し、整理します。 -
ロジックツリーによる整理
課題のブレイクダウンを繰り返すことで、整理しながら重要度を検討します。
リサーチだけではなくプロモーションの企画作成時も、提案内容に重みをもたせるために、上記の整理方法を活用してみてください。
課題の診断技術の向上に役立つTV番組
与えられた情報から課題を明快にしていくための診断技術の向上に役立つTV番組があります。私は見たことがないのですが。。
新感覚!病名推理エンターテインメント番組「総合診療医ドクターG(NHK)」
http://www4.nhk.or.jp/doctorg/
問診から原因にたどり着く医師の聞く力と整理する力はすごい技術なのだそうです。それらのプロセスを楽しく学ぶことができる番組のようです。とても興味深いので、私も毎週録画するようにします。
今週は以上です。次回は「リサーチの設計」がテーマです。明日のアクションに役立つ何かを学んできます : )