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♪14 Bad Card

1972年、ボブではないあるミュージシャンによってレゲエは世界中に発信される事になります。その男の名は「ジミー・クリフ」。

ボブがレゲエの神と呼ばれるように、ジミーはレゲエの英雄と呼ばれる男です。ボブがジャマイカの民衆から尊敬され、崇められるように、ジミーはみなから好かれていました。

彼は今もなお、レゲエの獅子としてルーツ・ロックを守り、世界中にレゲエを発信し続けています。その男が主演した映画「ザ・ハーダー・ゼイ・カム」によってレゲエは世界の知れるところとなりました。ジャマイカの、コンクリート・ジャングルの厳しい現実を、レゲエの美しい調べとともに浮き彫りにした映画です。

その「ザ・ハーダー・ゼイ・カム」を「ジミー・クリフ」を支え、プロデュースしたのがイギリス人『クリス・ブラックウェル』でした。クリスは実業家で、冒険家で、そしてレゲエを世界のひのき舞台に登場させた功労者です。

彼はレゲエを世界中に発信させるために「アイランド・レコード」を立ち上げ、素敵な詩を創っても報われないジャマイカのアーティストを支援しました。もちろん、彼はボブとウェイラーズに早くから関心を抱いていました。

しかし、現実から目を背けず攻撃的な詩を歌い、権力者から恐れられ妨害されるボブにしり込みをせずにはいられません。1971年、クリスは初めてボブと会う機会を持ちます。その出会いのことを後にクリスはこう話します。

 

確かに、ボブの言動は“ドレッド”(恐ろしい)だ。
権力者や、私たち音楽関係者の評判もよくない。
しかし、それをおおい尽くす素晴らしい光が、私には、見えてしまったんだ。

 

1972年、ボブとクリスは契約を結びます。ボブとクリスの新たな関係は、それに関わるそれぞれの人々に利益をもたらしました。それはアーティストならだれもが望むような大きなチャンス、彼らの音楽に込められたメッセージを世に送り出すための最大のチャンスでした。

ようやくボブにも「グッド・カード」が巡ってきました。

 

Bad Card♪♪♪

You a go tired fe see me face
Can’t get me out of the race
Oh man you said I’m in your place
And then you draw bad card
A make you draw bad card
And then you draw bad card

Propaganda spreading over my name
Say you want to bring another life to shame
Oh man you just playing a game
And then you draw bad card, draw bad card
A make you draw bad card, draw bad card
A make you draw bad card

I want to disturb my neighbour
Cause I’m feeling so right
I want to turn up my disco
Blow them to full watts tonight
In a rub-a-dub style, In a rub-a-dub style
In a rub-a-dub style, In a rub-a-dub style

Cause we guarding the palace so majestic
Guarding the palace so realistic
Them a go tried fe see we face, Oh yeah
Me say them can’t get we out of the race
Oh man it’s just a big disgrace

And then you draw bad card, draw bad card
A make you draw bad card, draw bad card
A make you draw bad card

バッド・カード♪♪♪

オレの顔を見飽きたかい?
でもオレを追い出すことなどできっこない
オレがここにいるのは
オマエが不吉なカードを引いたから
オレがそう仕向けたのさ
オマエに不吉なカードを引かせたのはオレだ

オレの名前はウワサを呼ぶ
恥をかくのは御免だって?
いいかい これはただゲーム
いずれ不吉なカードを引くことになるぜ
オレ達のやり方でな

気分が最高にノッてる時は
近所に迷惑をかけることもあるさ
今夜はめいいっぱいボリュームを上げて
ディスコを聴かせておくれ
ズンズン腹の底までしびれるようなボリュームで

ここはオレ達だけの荘厳な宮殿さ
この現実の宮殿には誰も立ち入れない
オマエがオレの顔を見飽きたとしても
このオレを追い出すことなどできっこない
あぁ まったく胸くそが悪くなるぜ

いずれ 不吉なカードを引くことになるぜ
オマエに不吉なカードを引かせてやる
オレが引かせたのさ 悪いカードを

※訳文は筆者の勝手な解釈を含みます。ご了承ください。

クリスによって、ボブとザ・ウェイラーズは、それまで一度も味わったことのないほどの厚遇を受けます。スタジオには出入り自由、最高のレコーディング施設を用意してもらいました。

アーティスト側が、音楽的にいくら多産でも財政的には報われないというジャマイカ式アーティスト/プロデューサー関係に馴れっこになっていたザ・ウェイラーズにとって、それはかなりの変化でした。

このような、ボブの詩に込められたメッセージを世界中に発信できる環境の中でまず始めにリリースされたのは、アルバム『キャッチ・ア・ファイア』でした。今、ボブは世界中にレゲエの火を灯そうとしていました。

Jah Rastafari!

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