なんとも気恥ずかしいタイトルですが。。株や投資信託への投資についての勉強はしてきたけれど、資産の運用先として「保険」や「不動産」については不勉強だったので。すべてを網羅して参考にできるという触れ込みだったので読んでみました。
ボクの保険・不動産に関するステータスは、
- 20代でなんとなく入った掛け捨て型の生命保険
- 買いたいと思いつつ、タイミングと妻との折り合いが付かず賃貸のまま
そんな状況。株や投信については、好きなのもあってそれなりに勉強しつつアセットアロケーションを設定して毎月投資しています。好きな投資にお金を掛けられるのはいいことだけど、保険や不動産はこのままでいいの?とはうっすらと感じていた疑問です。すべてをぐるっと見回してみて、状況が確認できればと思います。
まず、本著で学んだ保険のこと。
- 積立型の保険は他投資と比較して効率が悪い
- 生命保険は日本人の「死」の確率を鑑みると宝くじのようなもの
- 自分が死んだときの家族への保障は国・自治体からの支援だけでも結構ある
- 医療保険は治療費という観点では日本では国民保険で補填できる
- ただし、所得保障の観点では必要な場面がある
そんな感じだったかと。ふむふむです。そんな前提で以下のように提案がありました。
医療保険の役割が所得保障だとすると、ここから2つの原則が導き出せる。
医療保険の原則①:年金受給者になったら医療保険は必要ない。働いているひとは、病気やケガで収入を失うリスクを抱えている。それに対して年金は、健康状態にかかわらず毎月定額が支払われる。年金で所得が保証されている以上、医療保険でさらに所得保障するのは無駄だ。
医療保険の原則②:医療保険はできるだけ受け取りにくくする。私たちが貯金をするのは、いざというときに備えるためだ。1カ月の生活費が30万円として、100万円の貯金があれば3カ月は無収入でも生きていくことができる。
ボクの場合は、年金受給するまでの所得保障としての医療保険を見直すべきだと感じました。とはいえ、家を買って家族に残せるようにしてからかなぁ。
そして、不動産です。こんな印象的な言葉がありました。
投資の世界には、商品先物よりずっと非効率で巨大なインサイダーマーケットがある。それが不動産市場だ
なるほど。我々が知ることができる物件は、プロが見て投資までの価値がないもの。プロ自身が買うまでのことがない物件だと言われればそのとおりかもと思います。とはいえ、この話は不動産投資としての物件のことと認識していて、家族に残すための家はまた別物だと感じています。
ボクの場合はまだ「家族に残すための家」をどうするか?のステータスなので、そんな前提は頭の片隅に置いときつつ、家の購入は検討したいです。
最後に、家族に残すための家を買ったという前提で以下の提言です。
日本人の資産ポートフォリオは人的資本、不動産資産、年金資産が円建てで、円というローカル通貨にリスクを集中させている。ファイナンス理論では通貨も分散させたほうがポートフォリオの安定性は高まるのだから、この原則に従ったもっとも正しい資産運用戦略は「金融資産のすべてを外貨建てにすること」だ。それでもほとんどのひとは、(人的資本などを加えた)総資産のうち外貨建て資産が10%を超えることはないだろう。
ボクはウェットな人間なので、自分が住んでいる日本。これからオリンピックをむかえる日本の株や投信をポートフォリオの中心にしています。それでも分散投資の価値も理解しています。今はまだないですが、不動産や年金の資産はすべてローカル資産なんだと考えると、このポートフォリオを考えなおさないといけません。そんなことに気づかされた本著でした。