オンウンドメディアカンファレンス 2014で学んだことです。
オウンドメディアとは離れますが、「無印良品」の商品開発のストーリーが楽しかったです。無印が一番はじめに開発した商品は何だったか知ってますか?
という商品です。この商品はグループインタビューにおける、たった一人の主婦のたった一言で生まれ、さらに無印商品のその後の商品開発のコンセプトを形作るものになりました。
きっかけは、主婦の素朴な疑問でした。
無印良品が生まれる4年前。無印良品の母体であった西友では、「商品科学研究所」のモニターテストをもとに、料理用の素材缶詰を開発していました。マッシュルームスライスも、その中のひとつです。ある日、主婦モニターとのディスカッションの場で、こんな声があがりました。「生のマッシュルームは丸いのに、なぜ缶詰では端の部分がないの?それを他で使っているのなら、もっと安くなってもよいのでは?」
その当時、スライス缶詰用のマッシュルームは、JAS規格に合わせてカサの両端を切り落としていました。選別の手間がかかるので、当然、割高になります。メーカーも開発担当者も当たり前だと思っていた「業界の常識」に対して、疑問の声があがったのです。
無印良品の商品や、オウンドメディア(店舗もサイトも含む)を見ていると、彼らのコンセプトである「シンプルな生活」が伝わってきます。
でもさらに、こうした商品開発にまつわるストーリーの生々しさを見ると共感できる気持ちがより強くなります。
我々はこうした新機軸の商品が生まれる定性の現場を数多く体験しているはずです。無印に学ぶことは、こうした機会発見の生々しい事例を、商品プロモーションの力に変えるべきだということです。
リサーチの現場の生々しさをクチコミコンテンツにする。そんなことを実現していきたいです。