先週は香川県高松への出張でした。1泊2日の弾丸出張でしたが、せっかくのうどん県への出張なので、アポイントの合間を縫って2日間で3つの讃岐うどん店に行ってきたのでログにしておきます。
讃岐うどんについて記録していく前に、ボク自身は「吉田のうどん」が名物の山梨県富士吉田市出身でうどんには一家言をもっています。吉田のうどんの噛み切れないほどに固い麺と味噌ベースのつゆは他のうどんにはないユニークネスで、味もさることながら、ここまで印象に残るうどんは他にはないだろうと手前みそだけど吉田のうどんのインパクトに大きな自信をもっています。
http://ryu.jpn.com/archives/3496
さて讃岐うどんですが、その特徴を以下のように説明しているサイトがありました。
「讃岐うどん」は香川の代名詞と言われ、その影響力は香川県観光協会が『うどん県』という言葉を使い出すほどです。元々香川県はその適した土壌から「小麦」の生産や、塩田による「良質な塩」の生産が盛んであり、うどんの麺作りに最適でした。また、小豆島の醤油や伊吹島のイリコといったうどんのつゆに欠かせない素材においても良質なものが確保できたのです。
その「讃岐うどん」の特徴はうどんの主役でもある麺の『強いコシ』だと言われていますが、地元香川の人でも「コシ=固さ」だと勘違いしている人が多いのが実情です。単に”固いうどん”にするのであれば「茹で時間を短く」すれば済みます。麦香が考える”本当の意味での麺のコシ”は「口に入れた時柔らかいかなと思うが噛めばもちっとしている」ことであって、”固い”とは全くの別ものなのです。
なるほど、私も讃岐うどんは「強いコシ=固い麺」だと思っていて、ならば吉田うどんが負けるはずがない。と思っていましたが、どうやら一概に固いというわけではないようです。なんだか安定的でトータルな力強さを感じました。さて、讃岐うどんはいかがなものか。
讃岐うどん「さか枝」~高松の中心部にあり、常に人で賑わう正統派の讃岐うどん
一軒目は香川県庁のすぐ裏手にお店を構える「さか枝」です。ボクの最初のアポイントも県庁でだったので、アクセスよいこのお店からスタート。というよりも、アポイント前のギリギリの時間にも関わらず、どうしても一杯うどんを食べておきたくて、この店に飛び込みます。
駐車場で空きを待つこと10分。その後、お店の行列に並んだのが12時40分です。アポイントまであと20分、、、。でも列に並んでしまえばスイスイと進み、かけの中盛りにちくわとゲソの天ぷらをトッピングした丼につゆをかけて着席したのが12時45分。
行列はおよそ20人ほどでしたが回転が早いのも讃岐うどん店の特徴のようです。うどんと天ぷらが盛られた丼に、大きなタンクから自分でアツアツのつゆを流し込むのも新鮮な体験でした。中盛りと天ぷら2つで420円。安い!
さか枝の麺は決して固くはないけれど、噛むほどにもちっとした弾力を感じうまみが染み出るおいしい麺でした。自分でぶっかけたつゆは薄口のすっきりした味わい。吉田うどんとは別物ですね。豪快だけど上品なうどんです。大きなちくわ天とゲソ天に四苦八苦しながらも、4分で食べ終わり無事に次のアポイントに間に合いました。
讃岐うどん「根っこ」~朝6時半からうどんが食べられる郊外のお店
二軒目は「根っこ」。2日目の朝ごはんとしていただきました。以前香川にも住んでいたことがある食通の後輩と一緒の出張だったのですが、彼に案内されるまま朝ごはんとしていただきました。宿泊したホテルがある高松駅周辺からレンタカーを飛ばして20分ほど。郊外にある讃岐うどん店「根っこ」は朝の6時半からうどんが食べられるそうです。
朝からうどん。で、後輩が勧めるがままぶっかけの肉うどんを注文します。
かけ、ぶっかけ、かまたまの違いさえわからないままの讃岐うどんへのチャレンジでしたが、つゆの量と味が違うそうですね。ぶっかけは濃いめのつゆを少量でうどんを食べる方式です。つゆは甘め、かつ豚バラ肉も甘めに煮込まれています。どうでしょう、少しくどいという人もいるかもしれない甘さです。ボクは好きです。朝からでも全然OK!
讃岐うどん「山越うどん」~かまたまを世に出した名店。おいしさはもちろん、行列の長さや店内の雰囲気が一番印象に残った讃岐うどん店
三軒目は「山越うどん」です。実はこのお店には一日目に空港からレンタカーを飛ばして直行したのですが、あまりにも長い行列を目の前に、次のアポイントに間に合いそうもなくて退散しており、、2日目に再度リベンジ訪店です。
この日もなかなかの行列。昼前から強くなりだした雨も結構降っているのに、みんなよく並ぶし、我々もよく並ぶ。。で15分ほど並んだ後に注文したのは、かまたま大と別皿でちくわ天とお揚げです。おばあちゃんが、茹でたてのうどんに生卵をからめて丼にどんと入れてくれます。それにお好みで甘めのつゆを自分でぶっかけて食べます。
山越の麺は一番コシというものが感じられて、甘めのつゆと生卵でからめられた麺を口の中でゆっくり咀嚼すると、甘味と卵の風味の後にしっかりうどんの香ばしさを感じることができました。かまたま発祥の名店ですが、さすがのおいしさでした。
店内もユニークで広い庭にベンチが置いてあって、注文を終えた客は空いているベンチを探して、自分の好きな位置に腰かけてうどんをすすります。大きな駐車場があって、長い行列に並んで、みんなでお庭でうどんをすする。趣も印象も深い名店でした。
ということで、今回は3店舗でしたが。それでも讃岐うどんをしっかり堪能できたと思います。印象の強さと個人的な好みはやはり吉田うどんの勝利ですが、讃岐うどんにはみんなに愛される安定感と、どっしりとしたトータルでの強さを感じました。きっとまたくることもあると思いますので、次も讃岐うどんを楽しみます : )