革靴のメンテナンスを楽しく悩みながらいろいろ試しています。
少しの雨の日だったらへっちゃらのパラブーツのシャンボード。その堅牢さを支えるのが、カーフレザーにたっぷり油を入れたリスレザーです。ユーズドのパラブーツを手に入れてから、最初はミンクオイルをたっぷり注入したり、その後はデリケートクリームで優しくメンテナンスしたり、リスレザーの良さを活かすためにチャレンジしてきました。
http://ryu.jpn.com/archives/4785
今回は少しロウを含む「アリニンカーフクリーム」で、保革と多少のツヤ出しにチャレンジします。
リスレザーをアリニンカーフクリームで保革&ツヤ出しする
アリニンカーフクリームはサラっとしているデリケートクリームと比較すると粘性が強いです。ツンと鼻にくる溶剤の香りもします。
シャンボードを隅々までブラッシングしたのちに、少しずつクリームをペネトレイトブラシにとってすり込んでいきます。
デリケートクリームよりも粘性が強いため、伸びもよくありません。が、たくさん塗りすぎることがないようにブラシで丁寧に伸ばしていきます。塗り終えた直後のリスレザーはこんな表情です。
クリーム塗ったぜ!というマットな表情です。これはこれでボクは好きなのですが、ここから仕上げのブラッシングをすると表情が一変します。
ブラシの摩擦による熱でアリニンカーフクリームが溶けてしみ込んで、上品なツヤが出てきます。テカテカといった感じではなく、革に栄養が行きわたって元気になってハリが出たような、そんないい感じのツヤです。
ミンクオイル、デリケートクリームとメンテナンスの素材を変えてきたパラブーツですが、ベトベトのオイルでもすっきりしたクリームでもなく、少しだけロウ分を含んだこのアリニンカーフクリームがちょうど程よい感じがしました。
当面はアリニンカーフクリームでメンテナンスして、上品なツヤをまとったパラブーツ・シャンボードを気分よく履いていきます : )