andymori~ラストアルバム「宇宙の果てはこの目の前に」は、大人の言葉を覚えてしまった子供のように

andymoriのラストアルバムだ。

ボクがandymoriを評価するときに、一番分かりやすい表現が「3分未満のロックンロール」だった。ぶっきらぼうな少年のように、短いリリックに想いを乗せて一息で唄いきる。日本語で。それが好きだった。

彼らのラストアルバムは14曲のワークス。その中で3分以内の曲は4曲。逆に5分以上の曲は5曲ある。随分と言葉を覚えてしまったようだ。ロックンロールバンドは、アンセムと呼ばれるような大曲が増えてくると、黄色信号だと思っている。oasisとかずっとそうだったね。5分や6分なんて曲が増えてきちゃったandymoriはいさぎよく解散して、良かったのかもしれない。

小山田壮平はその辺り、確信的かもね。ネバーランドという曲(こいつは2分半の曲)でこんな風に唄う。

ネバーランドはどこにもない
ふと気づいたら誰もいない
一人で見上げる空に 星をみつけるだけさ
夢に夢見るだけさ 無表情で立ち去るだけさ

バンド内で王様のように振舞ったり。メンバーチェンジを繰り返したり。脱法ハーブで酔ったり。狂ったり。。

すごい速さで、革命を夢見て、16歳のように、都会を走る彼は。ときに行過ぎて、ふと気付いたら誰もいない。そして、それでも無表情で立ち去るところが、彼らしい。大人の言葉を覚え、5分を超えるアンセムが描けるようになり。いろんなことに気付き、きっと彼はもっと良いミュージシャンになるだろう。一区切り。少年のまま走り続けたandymoriはこれで終い。

ちょっと冗長な大人の言葉で最後に彼は唄う。

しかしあいかわらずブルーズは続いている
時としてくだらないユーモアを交えつつ
後戻りできない恥や悲しい出来事
突然の嵐に我を見失いながら

恥や、後戻りできない悲しい出来事。
それでも、小山田壮平のブルーズが続いていることを期待する。

 

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この記事を書いた人

マーケティングに関わる仕事に20年以上携わっています。感銘を受けたポップカルチャーをマーケティング視点で記録したり、日々の暮らしや身に着けているもの、健康・投資について記録するためにブログを活用しています。

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