その女アレックス|読後の感想は、なるほど翻訳者が言うとおり

その女アレックスを読み終えました。評判のミステリー、ボクも短期間でグワっと読みました。ミステリーなのでレビューがとても書きづらいのですが、そんな気持ちを翻訳者のあとがきが代弁してくれています。

この作品を読み終えた人々は、プロットについて語る際に他の作品以上に慎重になる。それはネタバレを恐れてというよりも、自分が何かこれまでとは違う読書体験をしたと感じ、その体験の機会を他の読者から奪ってはならないと思うからのようだ。

それは、ボクは読者が想うアレックスへの感情のゆらぎだと感じています。最初は普通で、でもミステリアスなアレックスにボクが抱く感情。物語の展開とともにそれが二転、三転とします。他の人は、男性ならば、女性ならば、どうアレックスを想うのだろうか。その読者の感情のゆらぎをフラットに感じて欲しいがために、その体験の機会を損ねないようにストーリーを物語ることがはばかられます。

ラスト。アレックスは想いを遂げられたのか、それは彼女の本懐だったのか。読んだ後もボクはゆらいでいます。

エロくてグロい表現も多い物語ですが、それ故に次へ次へと読み進めてしまう効果と。それは、アレックスへの読者の想いを増幅させる効果があると感じました。

Photo by Magdalena Roeseler

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この記事を書いた人

マーケティングに関わる仕事に20年以上携わっています。感銘を受けたポップカルチャーをマーケティング視点で記録したり、日々の暮らしや身に着けているもの、健康・投資について記録するためにブログを活用しています。

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